Xジェンダー当事者の僕

Xジェンダーの僕

社会人になってからXジェンダーを自認するまで

※今回は僕の中絶経験や中絶の考えについて書くので読むなら自己責任でお願いします

 

専門学校時代 - Xジェンダー当事者である僕

 

↑これの続き

 

社会人になってからすぐに妊娠が発覚した

当時の好きな人との子で当然産んで育てる以外の選択肢なんてあると思ってなかった

でも僕の両親は産むことを許さなかった

相手の両親は2人に任せるとの事だったが、相手の父親は「仕事掛け持ちせなやっていけん」と言ってたみたい

当時の彼氏は産んで欲しいって言ってくれると思ってた

でも、蓋を開けてみれば『堕ろして欲しい』

理由は仕事掛け持ちしたらやっていけんから

 

1人で産んで育てるにも当然お金なんてなく、僕の両親も産むことを反対していたので頼れるはずもなかった

僕が実家暮らしなこともあり『堕ろす』しか選択肢がなかった

 

普段、子供と関わることはなく、子供が苦手な僕だったがせっかく僕達を選んで来てくれた

だから僕達3人で幸せになりたかった

 

せっかく来てくれた我が子だが、幸せになることはもちろん、僕達の勝手な都合で産まれてくることさえ許してあげられなかった

 

僕が子供の為に出来ることは何も無く、この程度しかないけど出来ることはしたかった

だから次はきちんと産んで貰って幸せになれるように、また、優しい両親の元へ産まれてこれるように『優』という文字を使って名前をつけてあげたい

性別が分からないのでどの性別でも大丈夫な名前

パートナーと相談して『優(ゆう)』と名付けた

僕のこのブログでの名前も『優(ゆう)』

親に名前を聞けなくなってから調べていくうちに中性的な名前でこの名前を見つけた

そして真っ先に思い出したのが今回書いてる中絶の出来事

僕達の勝手な都合で幸せになることが出来なかった子供の事を忘れたくないっていう我儘も込めてのこの名前

 

僕は中絶は人殺しだと思っている

だが、世の中にはその中絶を選ばないといけない状況になってしまう女性が一定数いるのも事実

犯罪被害ですることになってしまった場合は女性側に非はない

でも、(犯罪被害以外である)僕の場合は努力次第で防ぐことが出来たのではないかと考えている

いくら法律で認められてるとはいえ人殺しの選択を喜んでする人なんていない

僕は中絶後も当時のパートナーに行為を求められ続け、断り続けたがそんな生活が嫌になり別れる選択をした

 

この出来事があり、子供を作ることを2度としたくないと思うようになった

でも女性として生活していけばいずれはまた子供を作ることになってしまうのではないか

次も合意の上での事だったとしても堕ろすしかない状態になる事だけは嫌

そうなる可能性があるなら子供産める体なんていらないし捨ててしまいたい

 

そして数年が経過したある日

FTMの家族の人が書いてるブログに出会った

そのブログを読んでいくうちに自分がFTMなのではないかと思うように

でもその人はずっと性自認が男性なのに僕は男性だけではなく女性の時もある

調べていくと『Xジェンダー』に辿り着いた

友達に『Xジェンダー』の人がいたのだが、自分がそうであるとは思っておらず、真似してるって思われるかもとも思った

それに妊娠するような人が『Xジェンダー』なんて有り得ないなんて考えてたりで最初はなかなか自分が『Xジェンダー』である事を受け入れられなかった

更に調べるが調べれば調べるほど自分がXジェンダーだと気付かされるような感覚だった

 

そこでしばらくしてようやく僕は自分自身が『Xジェンダー 』である事を受け入れた

でも妊娠や中絶のことがずっと引っかかったまま…